「旅のつばくろ」(沢木耕太郎著)を読みました。

読み終えて、「旅って何だろう?」とふと思いました。
あらためて考えてみると、自分にとっては、日常から離れることで頭と気持ちをリセットできる、贅沢な趣味で、ストレス解消法になるかと思います。
さて、著者の沢木耕太郎さんは、「深夜特急」などの作品で有名なので名前は知っていましたが、作品を読むのはこの本が初めてでした。
ただ、この本を読むのは2回目で、初めて読んだのはコロナが流行して外出も制限されているようなときでした。
このときの、いつか旅行に行ける日が待ち遠しいと感じた記憶はよく覚えています。
久しぶりに読んでみたくなったので、読むことにしました。
まず、「人生の豊かさは、よく知っている場所の多さでは」という感じのことが書かれていたのが印象に残っています。
自分もほとんど東京以外に住んだことがなく、祖父母の家もそんなに遠くなく田舎と呼べる場所もなかったので、そういう意味では豊かではないのかもと思いました。
ただ、知っている場所が少ないからこそ、知らない場所を歩くとワクワクしたり、出不精なわりに旅行が好きなのかもしれません。
あと、これは本には直接関係ありませんが、読んでいる途中に、国内旅行にはそれなりに行ってきたので、自分ならどんな本になるかと妄想してしまいました。
それはさておき、自分が特にこの本を読んでいて面白く感じたのは、自分の知らない時代の日本の色々な場所での、自分では経験できない旅の思い出を味わうことができるところです。
そして結構忘れてしまっている自分が行った過去の旅の思い出がよみがえったりもしました。
もう一つだけ気になったところをあげると、旅は家に帰ったところでは終わらず、撮った写真をプリントしたりすることも旅の一部ではというところです。
自分にとっての旅は、滞在日数や場所は関係なく、泊まりで、誰かと行くことなので、旅をイメージする範囲は少し狭いかも知れませんが、近場の外出とかでももっと自分自身がまわりに興味を持てば、ただの移動ではなく、旅みたいに楽しむことができそうに思いました。
とりあえず、次の旅を楽しみにまた日々を過ごしていきたいと思います。
あなたには思い出の旅行先やこれから行きたい場所はありますか?
自分には行ってみたいところがいくつかあります。
本の中でも行くのに遅すぎることはないと思いたいと書かれていますが、もし機会があればいつかと言わず、思い切って行ったほうがいいように最近は特に感じています。
すぐに旅に行くのは少し厳しいという人でも本を読むことならそんなに難しくないと思いますので、旅に少しでも興味があるようでしたら、一度読んでみてはいかがでしょうか。